今日のこと。

ほとんど今日のことではありません。

韓国のおばさんとマブダチになった話

昨年の夏、初めて韓国に行った。長崎からだと東京に行くより安くて近い。

 

カナダで知り合ったByulちゃん(韓国人・29歳くらい?)がガイドしてくれることに。事前に垢すりに行ってみたいと伝え、他のプランはお任せした。

 

ソウルに着いた日の夜、二人で早速垢すりへ。長崎でいう「ふくの湯」みたいな建物だ。私はてっきりマッサージやエステのような空間をイメージしていたので、すこし残念。

 

 

受付をすませると、まずは大浴場に連れて行かれた。まわりは全員韓国人で、観光客なんて一人もいない。脱衣所で「お金を忘れないで!」と言われたので、全裸にお札を握りしめて大浴場に入った。

 

 

大浴場の中には、入り口の左側に簡易ベッドが4台ある。ペラッペラのパーテーションで区切られていて、中には下着姿のおばさんが1人いた。

 

おばさんにお金を渡すとお札をポーチにしまい、「しばらくお風呂に入ってから、また来なさい」と言う。お金だけ取られたんじゃないの!?と心配したが、Byulが通訳してくれるには、少し身体をふやかしてから始めるそうだ。

 

おばさんに言われた通り、湯船に浸かった。韓国の温泉はなんでもありだ。子どもはもちろん、大人まで泳いでいる。10分くらいするとのぼせてきたので浴槽に腰掛けようと思ったが、さっきのおばさんがすかさずやってきて「ちゃんと浸かりなさい」と肩を押し込んでくる。ペラペラのパーテーション越しに、しっかり監視しているのだ。

 

 

やがて「もう良いよ」「来なさい」というジェスチャーでパーテーションの向こうに招待された。

おばさんはByulに韓国語で説明し、垢すりスタート。置いてきぼりの私は、どうすればいいの? とキョロキョロしていると、湯船からおばさんがよっこらしょとあがってきて(仕事中なの何なの?)、セリにかけられる魚のように私をベッドに転がした。

 

 

私は、こちょこちょが本当にダメ。

 

 

おばさんが少し触るのも耐えられない。

 

 

だから、笑いが止まらなかった。

 

 

 

 

最初のうちは笑いが止まるのを待とうとしてくれたおばさんも、「こりゃ無理だわ」と思ったのか、容赦なく続行。見るからに無敵そうなオレンジ色のグローブで、どんどん垢を落としていく。あまりのくすぐったさに耐えきれず身体を丸めると、力ずくでまっすぐに戻された。

 

おばさんは時折、Byulを担当するおばさんに「ねえ、この子めっちゃ笑ってるんですけど」みたいなことを言っていて(韓国語だから分からないけど、絶対そんな感じのこと)、最終的にはおばさんも笑いが止まらなくなっていた。

 

裸の二人が笑いながら戯れる、シュールな絵である。(おばさんはなぜ裸なのか……)

 

 

 

 

 

垢すりが終わる頃には、おばさんとめちゃくちゃ仲良くなれた、そんな気がした。

 

 

 

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