海外ではradicoが聴けないので、タイに住み始めてからよくポッドキャストを聴くようになった。最近、中川政七商店ラヂオから「工芸うんちく旅」という新しいシリーズが始まり、それがおもしろかったので紹介したい。
といっても、公式ウェブサイトを見てみると、2022年7月に最初のエピソードであるVol.1が公開されているので、新しいシリーズというわけではなさそう。Apple Podcastでの公開が最近始まったということなのかな。
この番組のパーソナリティは、男性二人。
中川政七商店で、大日本市という大きな展示会のディレクターを担当された高倉泰(たかくらたいら)さんと、帰国子女で日本工芸が好きな編集者の引地海(ひきじかい)さん。どちらも名前がかっこいい! そして、すごく爽やか。なんというか、品があって親しみやすい。あと、声が聞きやすい。(大事!)
内容はというと、お二人が日本のいろんな工芸産地を訪れ、そこで職人さんに聞いた話のなかからおもしろい!と思ったことを、おふたりの目線で話すというもの。それを、うんちくとして紹介しています。
1回目に訪れたのは、福井県鯖江市。鯖江といえば、すぐに眼鏡が浮かぶけど、それもそのはず。国産メガネの約9割が鯖江でつくられているんだそう。そりゃ、眼鏡のまちだ!
しかし、番組で取り上げていたのは眼鏡ではなく、越前漆器でした。鯖江は眼鏡以外にも、越前和紙、越前打刃物、越前箪笥など、有名な工芸品がたくさんあるらしい。知らなかった。
お二人が越前漆器の塗師(ぬし)である内田さんから聞いた話から、私もおもしろい!と思ったうんちくをいくつかご紹介!
- 漆を乾燥させるためには、湿気が必要。鯖江市は湿度が高い地域なので、生産に適している。
- 漆は乾燥して硬くなる。その硬化のピーク(ベスト状態)は、100年後に訪れる。
- お椀は世界的に見ても珍しい、口を直接つける食器。スプーンの役割を果たしているとも言える。
- 漆器には黒と赤があり、赤い方が身分が高い人用。
- 漆器には男性用と女性用があり、男性用の方が高台が低い。これは、床に座った時に、男性はあぐらをかき女性は正座するため、あぐらをかく男性のほうが器を持つ位置が低いから。
と、こんな感じです。
(買い物中に聴いた内容をうろ覚えのまま書いているので、正確じゃないかもしれません。悪しからず)
まさに私が求めていた番組ドンピシャで、発見した時はかなり高まりました。もともと「さんち 〜工芸と探訪〜」という中川政七商店が運営している、日本の工芸品を紹介するメディアが好きだったので(さんちは数年前にクローズしてしまいました。とっても残念!)、こうして工芸品を取り上げるコンテンツをまた見つけられてハッピーです。
奈良編など、他のプラットフォームですでに公開されているエピソードもあるんだけど、私はApple Podcast で聴くことが多いので、Apple Podcastで更新されるのを待って聴こうと思います。
次回も楽しみ!