2017年12月12日
朝から空は曇っていた。
この日から3日間、ローマは雨の予報。
今日の午前中が唯一の曇りなので、観光するなら今しかないと言わんばかりに早起きした。
この日は地下鉄でコロッセオに行く。
コロッセオは日本がまだ弥生時代だった頃に市民の娯楽のために建てられたもので、当時のローマがいかに先進的であったかがわかる。
2人してたくさん写真を撮った。
とりわけ夫は結婚式でムービーをつくる時に、2人の写真が少なかったことを反省してか、2人の写真をたくさん撮ってくれた。
コロッセオはチケットを買うにも行列と聞いていたが、並ぶことはほとんどなく、中に入っても別段混んでいなかった。
スリにも最新の注意をはらっていたが誰からも何も盗られず、彼らもオフシーズンなんだろうという結論に至った。
コロッセオ以降の予定は未定だったので、出たところをとりあえず真っ直ぐ進むと、フォロ・ロマーノという遺跡にたどり着いた。
フォロ・ロマーノというのは、その昔裁判所や役所など、中心となる建物が密集していたエリアで、当時は大変栄えていたらしいが、建材が不足するようになると、フォロ・ロマーノから取り出されるようになり、そのせいで形が残っていない建物も多くある。
夫が口笛を吹くと、鳥が2羽飛んできたので驚いた。
フォロ・ロマーノに限らず、重要度の差はあれど、ローマには遺跡や古い建物が多い。
フォロ・ロマーノを出ると、お腹が空いたのでベネチア広場の近くでパンを食べた。
味は普通。モッツァレラチーズだと思って選んだら、卵の白身だった。
まだ雨は持ち堪えている。
お腹が満たされたので、元来た道を戻り、夫がいきたいというヴェスパミュージアムへ行く。
ミュージアムというよりは店内展示という感じ。
地下のフロアに初代からヴェスパが並ぶ。
その中に1台だけ明らかに雰囲気が違うヴェスパがあり、説明によると、どこかアジアの国からイタリアまで3,200キロを1年かけて走った現物とのこと。
夫はそういう旅がしたいと言った。
ミュージアムの2〜3軒隣にはジェラート屋さんがあり、休憩を兼ねて入店。
私がピスタチオ味を選ぶことを夫はかなり疑問に思ったようで、なぜピスタチオを選んだのかをしきりに聞いてきた。
かくいう夫は、自分で注文したにもかかわらず、食べた後もそれが何味かわかっていなかったが、美味しそうに完食していた。
地元でも有名なのだろうか、壁にはサッカーのトッティー選手のサインもあり、それを見つけた夫はテンションが上がったようで、店員のおばさんに勢いよく話しかけていた。
おばさんも嬉しそうで、夫はトッティーのサインと一緒に写真を撮って満足した様子。
トッティーのサインは、3枚もあった。
さらに数軒先にはお土産屋さんがあり、そこでポストカードを購入。
えらいBGMが大きいなと思ったら、中国人のおばさん店員さんが大声で歌っていた。
外は少し雨が降り出していたが、気にせず歩き出す。
土手に沿って歩いていると、散歩している犬がいた。
走り回っている犬たちが気持ちよさそうで、ジョンやラブもここで走ったら気持ちいいだろうなと思った。
道路には相変わらず路上駐車された車が並んでいて、オペルというメーカーをまた一つ覚えた。
そうこうしているうち(実際は夫が調べて連れていってくれたのだが)、真実の口にたどり着いた。
列はそれほど長くなく、10分も待てば順番が回ってきた。
警備員のおじさんにNikonを渡して写真を2枚撮ってもらったが、見事にどちらもピンボケで、iPhoneを渡せばよかったと後悔。
しかし、夫は「これはこれで良い」と納得していた。
いよいよ雨も本降りになったので、折り畳み傘を開く。
橋の向こうに丘があるということで、その丘を目指すことにした。
橋を渡ると、観光地ローマの印象がガラリと変わり、地元の人々が憩う下町になる。
カフェでひと休みすることにして、夫はエスプレッソを、私はコーラを注文。
なかなか可愛らしいカフェで、チョコチップクッキーを2枚サービスしてくれた。
エスプレッソを一口もらったが、きっと一生飲むことはないだろうと思った。
カフェを出てから、丘までひたすら歩く。
丘からの景色は良かったが、目の前で女の子がイチャイチャしているので、とにかく景色に集中した。
コロッセオやフォロ・ロマーノといった観光地をしっかり見ることができて満足の1日だった。