今日のこと。

ほとんど今日のことではありません。

人生「運ゲー」の妹

たまに、父が娘である私たちの学生時代を振り返る時がある。

私の場合は最後の中総体。卓球の個人戦で負けたことが印象的らしい。私はすっかり忘れているが、父は今でも思い出すと悔しいと言っている。

一方、次女は中学生のとき。テニス部に入り、運よく上手な子とペアになり、県大会で優勝した。

それもかなり印象に残っているのだろう、自分のことのように話すのだ。

 

しかし、私は妹がポンコツなのを知っている。

 

例えば、中学生のとき。高校受験に向けた小論文指導で、社会問題を時事問題と絡めて書く宿題が出た妹は、「少子化問題」を取り上げた。時事問題は自分で選ばないといけないのだが、彼女が選んだニュースは「石田純一、3度目の結婚」だった。

ひと通り書き上げ、「一度読んでみてくれる?」と私のもとへ持ってきたときの、満更でもない顔を忘れない。

「エンタメはやめようか」と優しく諭した。

 

その後、なぜか妹は高校受験に合格して地元の商業高校へ通うのだが、さらに驚くべきことに、地元の大学の指定校推薦を勝ち取るのである。

推薦なので、面接と小論文、英語科目などで合否が決まるらしいのだが、ここでも妹はポンコツで、試験当日になって、英語科目に英語作文があることを知った。

 

日本語での小論文は練習してきたのだが、英語でも文を書くとは驚きで、十分に用意されたスペースに問題文の質問を書き写し、「I think so.」と書いて凌いだそう(凌げていないと思うのだが)。

さらに、面接では「気になるニュースはありますか?」という、かなりベタな質問をされたが、その答えを用意していなかった。苦し紛れに「トランプ大統領の再選です」と答えると、何を思ったかニヤけてきたらしく、面接官に「再選して嬉しかったのですか」と聞かれ、やはり笑顔で「はい」と答えたという。

さすがの妹も、このままでは受からないと感じたのか、面接の最後、退室する前に「合格したら一生懸命頑張りますのでよろしくお願いします!!」と大きな声で言い、深く頭を下げたと言っていた。

 

パワー系のアルバイトじゃないんだから。やれやれ。

 

結局、それで合格したのだから、運ってやっぱりあるのだなと思う。

 

妹曰く、今までずっと運ゲーだったので、子どもが生まれたとしても教えられることがないらしい。

 

人生、まさに運ゲーだ。(運ゲーって何)