お中元の時期がやってきた。
祖母の家には夏になるとお中元が山のように届いていたけど、実家ではそんな光景を見たことがない。時代だろうか。そもそも母は、お中元なんて贈っていたのかな。
こういう日本のしきたりや礼儀を、私は母から教わった記憶があまりない。
本で調べるか、会社で教えてもらうか、あるいはお茶の先生にさりげなく注意してもらうか。
結婚した最初の年、夫の実家にお中元を贈るべきか分からず、失礼を承知で義理の母に直接聞いたことがある。すぐに、優しく教えてくれた。
義母は、「こうすべき」ではなく、「私はこうしている」「今はこういう人が多い」「こういう考えもある」と教えてくれる。本当にありがたい。
結局、「気をつかわなくて良いのよ」と言われたので、夫とも話し合って、2年目以降はお中元カード(暑中お見舞いというのかな?)を送っている。
実家にもお中元川柳を送って、お中元は贈っていない。祖父母へのお中元然り。
そういうわけで、毎年お中元を贈るのは長崎にいるお茶の先生だけだ。
今年は両口屋是清の「ささらがた」を。
涼しげでいいなー。お茶に合いそうだなー。と考えながら選ぶのが楽しい。
贈ると数日後には、鳩居堂の絵葉書でお礼の手紙が届く。
お礼は早い方が良いなと、これまた勉強になるのです。
私のまわりには、素敵な大人がいっぱい。
前回のブログでも「うる覚え」と書いていたところ、メッセージがきて「うろ覚え」だよと教えてもらった。
しかも、サントリーウィスキーの白州を「しらす」と読んでいた人がいる、泳げない人のことをトンカチと言ったことがある、という笑えるエピソード付き。
大人になると、こういうことを教えてくれる人はグッと減ってしまう。
義理の母やお茶の先生もそうだけど、本当にいろんな人からいろんなことを教えてもらっているのです。(もちろん、母からもたくさん!)そして、教え方や伝え方も、とても勉強になるのです。
28年のうろ覚え呪縛から解き放たれてよかった。
私も、素敵な大人になりたい。
もっと良い川柳を考えよう。