長崎ー神奈川ータイと引っ越して、唯一続けているのが、茶道だ。
良い教室と良い先生を見つけたので、10月からバンコクでも茶道教室に通っている。
生徒さんの年代も幅広く、別の流派の方も参加されているので面白い。
日本人もいればタイ人もいて、日本語とタイ語と英語が飛び交っている。
先生とマンツーマンでお稽古していた今までとは正反対のなんとも賑やかな教室で、2週に1度の楽しみだ。
茶道をしていると、茶花や掛け軸、お菓子などから季節を感じることができる。
一年中暑いタイではどうするんだろうと思っていたけれど、いろいろ工夫がなされていて、タイでも日本と同じようにお稽古ができるのでびっくり。
お茶室も日本さながら、とっても立派なのだ。
タイの10月は暑いけど、日本では少しずつ秋が深まる。
茶杓の銘も「錦秋」や「竜田姫」という、紅葉を連想する銘が使われるようになった。
茶杓には本来それぞれに銘がつけられているのだけど、いくつも持っているわけではないので、お稽古では自分で考えて銘をつけている。
次は何にしようかな〜と、夜な夜な和歌をググるのがここのところ日課だ。
先日、小学生の女の子と一緒にお稽古をしていた時のこと。
彼女が茶杓の銘で迷っていたところ、先生が「最近読んだ本やうたの中から良いなと思った言葉を使って良いのよ」と言い、ちょっと考えてみることに。
最近読んだ本やうたを思い出していたのだろう。
少し時間をかけ、ゆっくりと一言。
「どこでもドアでございます」
なんとも可愛らしいお茶杓が誕生した。
先生がいう「本」はきっと国語の教科書のようなものだろうし、「うた」は和歌のことだろう。
それでも一生懸命自分の中の引き出しを探してみたら、ドラえもんがあったのね。
バンコクのお茶室で、なんだか日本にいるみたいに感じた私は、どこでもドアを使って日本に帰ったみたいに感じたよ!!
原因不明の腹痛や止まらない肌荒れによるイライラも一気に吹き飛んだ、可愛すぎる小学生との癒しお稽古でした。
次の銘も楽しみ!