今日のこと。

ほとんど今日のことではありません。

レザー職人現る

先週末は、2泊3日でチェンマイに行ってきた。(うち1泊は寝台列車で車中泊)

 

最終日、夫が時計のベルトを新調したいというので、ネットで調べてレザーショップに行くことに。

行ってみると、そこはショップというよりは工房という感じの店構えで、鎖が切れた首輪をつけたワンちゃんたちが迎えてくれた。(首輪、意味ないよ?)

 

4畳くらいのその工房には、オーナーが手作りした机や棚が並べられ、その上にパソコンや皮のサンプル、工具が並べられている。

 

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職人の部屋っていう感じで素敵だった


 

「時計のレザーベルトを作ってほしい」と言うと、パソコンでいくつもデザインを見せてくれた。こちらの要望通り、完全オーダーメイドで作ってくれるらしい。

 

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男2人、なんだか楽しそう。


 

迷いに迷って結局選んだのは、オリーブみたいなグリーンと黒のレザーで糸はグレー。バックル部分は黒色に変更してもらった。

 

こうやって、自分が好きなデザインで作ってもらうの楽しいよね!

長さや厚さも丁寧に測ってもらっていました。

 

欧米人のお客さんが多いらしく、私たちは初めての日本人のお客さんだったらしい。その日の店のFacebookには、「今日は日本人のお客さんが来てくれました」と投稿されていて、見るとお店の「いいね!」は4,000件以上。なかなか人気のようだ。

 

オーナーはマレーシアに程近いタイ南部の出身だが、もう20年以上チェンマイに住んでいると言っていた。「チェンマイは全部がいいよ」と言っていたけど、私もバンコクよりチェンマイの方が好き。

 

今回は2回目のチェンマイだったが、来るたび夫が「チェンマイに住むのも良いよね」と言うので、将来、安住の地になるのかもしれない。(多分ならない)

 

工房からの帰り際、夫は例のワンちゃんたちに囲まれ、順番に首あたりをマッサージしていた。夫は犬のコリがわかるらしい。私の実家で飼っている犬2匹も、夫が来れば列になってマッサージされるのを待っている。

 

ひとしきりマッサージが終わったら、すぐ近くにあるオーナーの義理のお兄さんが営んでいるコーヒースタンドでイタリアンソーダを注文。20バーツ(67円くらい)。メニューがタイ語だったので、一生懸命読んだ。

ちなみに、オーナーは英語が話せます!

 

ベルトは1週間後くらいに自宅に届くらしい。さて、仕上がりやいかに。私の物ではないけど、楽しみ!

 

 

憧れの寝台列車でチェンマイへ!

旅行と言えば、青春18切符ではないでしょうか。まだ使ったことがないので、いつかは青春18切符を使ってどこか広島あたりまで旅行してみたいなあと思っている。

 

こういう「いつかやってみたい」というのが、私にはいくつかあって、そのひとつが「寝台列車で旅行する」だ。

日本では観光列車となっている寝台列車だが、タイではまだまだローコスト旅行の定番で、実に趣深い。良いぞ!

 

コムローイというチェンマイで人気のイベントに合わせて、夫に「寝台列車に乗ってチェンマイに行ってみたい」と行ったところ、あっさりOK。そういうわけで、30日の金曜日、18時10分発の列車に乗ってチェンマイまで行ってきた。楽しい楽しい!

 

フアランポーン駅

バンコクのフアランポーン駅

 

当日、仕事終わりの夫と駅で現地集合したのだが、なぜか彼はシャワーを浴びてさっぱりした様子で登場した。そのまま駅構内をうろちょろし、ひたすらビールを探していたが、どうやら車内はアルコールNGのよう。ひどく残念がっていたので、なんだかかわいそうだった。

ちなみに私は、人生からアルコールを取り上げられても痛くも痒くもない。お酒を飲むと、膝関節痛くなるし。

 

そんなこんなで残念なスタートだったが、いざ列車を目の前にすると、自分の中の隠れていた撮り鉄が顔を出し、車体や内装をいろんな角度からカメラに収めた。そのほとんどがなぜかピンボケしていて、私はやっぱりこの目に焼き付けようと、写真は夫に任せることに。この旅行中、我が家のルールとして撮影は夫が担当し、その写真のデータ管理は私が担当することが決まった。

 

さて、肝心の車内や乗り心地はというと、想像していた貧乏旅行的な風情はあまりなく、最新の車両だったこともあって、内装は清潔で便利。コンセント付きとはびっくりだった。

 

あえて言うなら、夜通し消灯しないスタイルだったので眩しく、凍えるほどに冷房が効いていたので寒かった。寒いなー、眩しいなーとモゾモゾして過ごしていたが、ベッドは足を伸ばせるほど広いし、スタッフは手際がいい。総じて快適な旅だった。

 

寝台列車の写真

2人掛けシートをベッドにセッティング!

 

バンコクからチェンマイまで、1人だいたい800バーツくらい。

1等の個室だともう少し高いかな。それで、到着するのが翌朝7時17分。13時間の長旅だ。以前は予定時間に出発しない、到着時間は大幅に遅れると聞いていたが、実際のところ、7時17分ぴったりに到着。1分の狂いもない運行に、「え、もう日本じゃん」となんだか物足りなささえ感じた。

 

寝台列車の写真

夫の同僚が持たせてくれた旅のお供。唯一タイっぽい。


 

ちなみに向かいのベッドには、中国人YouTuberが乗っていた。GoProのようなカメラで車内の設備を撮影し、細かく説明を加えていた。私は自分が映ったら手を振ろうと構えていたのだが、とうとう最後まで映ることはなかった。YouTubeデビューならず。

 

帰りは飛行機で帰ってきたが、夫は「次の旅行も寝台列車でいいよね」と行っていたので、相当気に入ったのだろう。

 

チェンマイ駅の写真

1分の狂いもなくチェンマイ駅に到着!



意外に楽しく快適な旅だったので、興味のある方はぜひ乗ってみてください。 

 

アピールしていこう

タイは乾季に入ったらしい。

ここのところ、雨季のラストスパートとばかりに雨が続いていたから、お出かけしやすくなるなあ。同時に、雨が降らないと空気がどんどん悪くなるので、やっぱりぼちぼち降ってほしいなとも思う。

 

週末、夫はゴルフに出かける。

タイのゴルフは日本に比べてかなり安いらしい。日本では全くゴルフをしなかった夫だが、仕事の付き合いで始め、なんだか楽しくなったようで、最近は友人と一緒に出かけることも多くなった。

そうそう。

夫の地元の友人が、全然関係のない企業なのだけど、ちょうどこの同じタイミングでタイ駐在となり、すぐ近所に住んでいる。

幼なじみのふたりは、我が家と彼の家を行ったり来たりして、かなり楽しんでいるよう。

 

最初は私もあれやこれやもてなしていたが、最近は彼が来てもソファーに寝転がったままだ。

 

それで、週末夫はよく出かけるので、私はラッキー!と、全く料理をしない。そういう日は、フードパンダというデリバリーサービスを使って、一人で映画やドラマを見ながらゆっくりご飯を食べるのが定番だ。

フードパンダは、日本にも進出するらしい。ピンクのパンダマークが目印です。

 

最近は配達員のクオリティ向上月間なのか、配達員さんが必ず「カスタマーレビューで、星5つつけてね!」と言ってくる。

ちゃんと全員言ってくるので、評価が高ければ何かボーナスがあるのかな?

 

そういうのを、しっかりアピールできるって良いなと思う。

いつもは特にフードパンダでレビューを残すことはしないけど、「星5つつけてね!」と言われたら、やってみようかなという気になる。実際にやってみると、10秒もかからなかった。

「言ってみるもんだな」ということが、世の中にはたくさんあるように思う。

 

2年前のことだけど、鬼怒川温泉に旅行したとき、雨のなか、バス停で立ち往生したことがあった。

旅館のチェックイン時間に間に合いそうもないので、一緒にいた友人が、旅館に「すみません。今バス停にいるんですが、雨でバスが来ないんです。だから、到着するのが遅れます」と電話をしてくれた。

すると、「迎えに行きますよ!」と、すぐに旅館の方がマイクロバスで迎えに来てくれたのだ。

 

私はこの一連の流れにとっても驚いた。なぜなら、私ひとりだったら、バスが全く来る気配がないなら、次の手段はタクシーを呼ぶことだから。

だから、迎えに来てくれるの!? と驚き、言ってみるもんだなあと思ったと同時に、でも私が電話したら、きっと迎えに行きますよと言われても、「大丈夫です!」と断ってしまうんだろうなとも思った。

 

こういうのって、なんなんでしょうね。

つくづく、可愛げがないなと思う。

 

マイクロバスを出して迎えに来てもらうのは、雨で凍えた私たちにとってかなり感動的なサービスだったし、フードパンダのレビューで評価するのは全く手間はかからないわけだし、それをお願いするのは案外ためらわなくて良いのかも。

 

先日、エアコンの修理に来てくれたエンジニアの人にも、「レビューに僕のこと書いておいて!」と帰り際念を押されました。

 

もちろん感動したときはレビューに残すけど、そうでなければ、言われなきゃ書かない。でも、言われたら「まあ書いても良いかな」と思う。

 

言ってみるもん精神で、もっとアピールしていこうと思った。

 

ちなみに、鬼怒川温泉最高でした。旅館(御宿一富士というところです)に感動した友人は、すすんで自らとんでもなく長いレビューを残していた。「ちょっと褒めすぎたかな」と言っていたけど、全然そんなことはなく、褒めすぎくらいがちょうど良い素晴らしい旅館だった。

 

一富士の夕飯

どれも美味しい夕食(次から次にまだまだ出てくる!)

一富士の朝食

朝から栄養満点ボリュームたっぷりの朝食


 

本当に良いものは、アピールせずとも評価される、というのもまた現実です。

 

www.kyonokoto.site

 

全国魅力度ランキング、今年は最下位だったけど、全然そんなことないぞ!

栃木、最高ーっ!!!

 

 

タイで働く人たち

最近、毎日のように雨が降っている。

 

昨日、爆音と共に隣の家に雷が落ちた。隣の家は、広い庭つきの超豪邸で、雷は庭の真ん中の大きい木を直撃し、大きな枝が折れ、これまたバキバキバキッ!という大きな音をたてながら、平家の家屋に倒れていった。

私はその一部始終を4階の窓から見ていて、雨の日にもかかわらず庭師さんたちがゾロゾロと集まり、屋根の上に飛び乗って修復し始めるのを夫に中継した。

雨のなか屋根の上にのぼるのは危ないが、穴が開いた屋根は修復を急がないといけない。大変だろうなと思ったが、どうやら楽しそうにワイワイやっている。窓を閉めているのに、雨の音より大きい笑い声が聞こえてきた。いったい、どんなに大きい声で笑っているんだろう。

 

 

先日の話。よく行くスーパーの前にある溝に、男性たちが集まっていた。その溝は日頃から全く機能しておらず、雨が降れば速攻で水が溢れて道路が浸水するので、はたはた迷惑だと感じていたのだが、どうやらその詰まりを取り除いているらしい。彼らは公務員なのだろうか。

そのときは晴れていたが、溝に取り付けられている網目状の蓋を外すと、すでに水が満杯だった。ひとりがその蓋をもち、別のひとりがその濁った水の中に肩まで浸かって作業し、別の6人がその様子を談笑しながら見ていた。余剰人員だなと思った。

私が買い物を終えてスーパーから出た時も談笑が続いている。来た時と比べ、人数も水位も何ら変わっていない。ただ、ものすごく楽しそうだった。

 

 

近頃ずっと、市内でデモや集会が続いている。電車や地下鉄が閉鎖されるので外出することがなくなった。私はよくバスに乗るのだが、バスの運賃は人が回収する。機械に小銭を入れるのではなく、係の人に手渡すのだ。

その係はだいたいはおばちゃんで、助手席に用意されたクーラーボックスにお気に入りのドリンクを冷やしているらしい。冷たいコーヒーを飲みながら、お金を集めたあとはその辺の席や助手席に座り、乗客や運転手と楽しそうに話している。

信号待ちで停車したときに、ちょうど隣にバスがとまった。おばちゃんは窓を開けて、隣のバスの運転手とも話していた。楽しそうだった。

 

妹がタイに観光へ来たときに乗った長距離バスでは、運転手さんの隣にはひっきりなしに乗客が座り、ずっと誰かと話していた。私の地元のバスに貼ってあった「運転中は話しかけないでください」というプレートを思い出す。

その運転手さんは、お行儀よく乗客の目を見て話すので、どうか前を見て運転してほしいとずっとヒヤヒヤしていたが、事故を起こすことはなかった。

 

タイのバス運転手の写真

お願いだから前を見て

 

私はタイに来てからオフィスで働くことがないので、企業に勤めているタイ人の様子は分からないのだけど、町で見かけるタイ人は、こんな感じで働いている印象です。

こんな感じ、いいですよね。

 


 

 

力の限り調べてみた

THE WAY 10月号で、海外ノマドのフリーライター、西村望美さんを取り上げた。

 

www.womencanfly.co

 

国内ノマドでさえ住民税は? 確定申告は? と調べることがいっぱいあるのに、海外ともなれば、ビザも調べなきゃ、税金も調べなきゃ、怪我した時の保険は? などと、考えることがいっぱい。

 

しかも、国によって本当にルールや制度が違うことがよーーーーくわかった。

ということで、望美さんの事例に加え、タイの場合を調べたので現時点で把握していることを自分の記録として書いておく。(自分のために書くけど、一応その周辺知識も調べたものは書いておきます)

 

ビザ問題

1. ノービザ(最大60日)

日本のパスポートを持っていれば、特にビザがなくてもタイに1ヶ月(30日)滞在することができる。この滞在中、申請料1,900バーツ(約6,400円)を支払うことによって、タイ国内からさらに30日のビザ延長申請ができる。(1回の入国につき、1回の延長が可能)

2. 観光ビザ(最大90日)

入国時に最大60日の滞在が許可される。ビザ申請料は、4,500円。ビザの有効期限は、ビザ発行から2ヶ月間。こちらも入国後、1,900バーツの申請料を支払って申請すれば、1回に限りタイ入国管理局で30日の滞在期間延長が可能。

 

タイに住む多くのフリーランスや旅行者は、この1と2を繰り返しながら長期滞在しているというのが実態。滞在可能な期限が迫った頃、近隣諸国へ一度出国し、再度入国する。このように長期滞在するために入出国を行うことを「ビザラン」と言うが、2014年にはこれを防ぐための規制法ができ、隣国との入出国が4回(入国は2回)までという制限が設けられた。

タイ語学校に通っていた頃、よく台湾人のクラスメイトがビザランのためにラオスに行くと言って授業を欠席していた。彼は何度も繰り返していたから目をつけられてもおかしくなかっただろうけど、なんだかんだ長いこと滞在していた。最終的に、一緒に暮らしていた兄と喧嘩して台湾に帰っていった(なんじゃそりゃ)。

ちなみに、タイでは就労するにもボランティアするにも「就労ビザ」が必要。観光ビザでは就労できないので、フリーランスの場合、タイ国内でバーツを稼ぐことはできない。料理やヨガ、着付け、茶道などの教室を開いていたり、アクセサリーや雑貨を作って売ったりしている人がいるが、ちゃんと就労ビザをとっている人は少ないと思う。

3. 就労ビザ

タイの企業に就職する場合もしくは起業する場合に取得。実際のところ、フリーランスが法律を守って働こうとすると、自分がタイで会社をおこしてそこで自分の就労ビザをとるというのが正式な手続きらしい。ただ、かなり手続きが面倒なうえにかなりお金がかかるので、そういう人はほとんどいないと思う。タイにある企業に就職する場合は、会社が手続きしてくれることが多い。

4. 留学ビザ

入国時の滞在許可日数は、最大90日。申請はタイ国外からでないとできないので、まずはノービザでタイに入国し、語学学校を見つけ、入学手続きをし、その後一度国外に出てビザを申請し、再入国という流れが一般的らしい(面倒くさすぎてびっくり)。語学学校であれば3ヶ月毎の更新、大学であれば1年毎の更新で、学ぶ期間の滞在が可能。ノービザや観光ビザに比べると、半年以上滞在するハードルは下がるが、学費の支払いと通学時間が必要。長期滞在目的の就学でないか、チェックもあるとのこと。 

そのほか、タイ人の配偶者が取得できるビザやタイで正規就労する人の配偶者ビザ(駐在員の妻たちがこれで、私もこれ)、50歳以上で経済的余裕がある人が取得できる(通称)リタイアメントビザ、1,000万バーツ以上投資している人が取得できる投資家ビザ、謎のエリートビザなどもあり、わりと経済的に余裕がある人はビザの選択肢も幅広いよう(最初から選択肢にないけど)。

また、タイに限らず、ノマドとして世界を渡り歩いている人は、観光ビザ+現地で延長を1つの区切りとして、その期間ごとに移動する人もいるよう。しかし、コロナの影響で自由に行き来ができない今は大変だろう。タイでは、3月26日以降にビザが失効した在タイ外国人の滞在許可期間の自動延長という特別措置がなされてきた。けれど、それも現時点では10月末までという期限つき。

タイとは関係ないが、望美さんが次にとりたいと言っていたのは、オランダの「個人事業主ビザ」や「起業家ビザ」と言われるビザ。取得するために諸々70万くらいかかるらしいが、申請した初年度は2年滞在可能ということなので、数ヶ月毎の移動に飽きや不安を感じたら選択肢に入れていいかもしれない。

また、ジョージア共和国はパスポートの残りの日数などの条件をクリアすれば、1年間ビザなしで滞在が可能とのこと。観光ビザひとつとっても、国によって滞在期間が異なるので、90日より長く滞在できる国もある。

30歳以下であれば、ワーキングホリデービザがなんだかんだ1番いい。ワーホリビザは最高。(ただ、タイと日本はワーホリ協定なし)

 

orandanow.com

 

税金問題

1. 住民税(日本)

海外に住む期間(日本にいない期間)によって、住民票を日本から抜くという選択ができる。住民票が日本にあるかないかの判断は、毎年1月1日時点で判断される。1月1日時点で住民票が日本にない場合、その年分から住民税は支払い不要(翌年6月から住民税の支払いは0)。ただし、住民税は前年度の所得にかかる税金なので、5月頃に郵送で届く当年6月から翌年5月に支払うべき納付書に書かれた金額は納めなければいけない。その期間日本にいないという場合は、家族や友人を納税管理人に指定し、納税を代行してもらうことができる(私は実家の父を指定しました。前年度所得がパート収入で少なかったので、出国前に特別徴収に切り替えて一括で支払いを完了。父親の出番はないはず。もし何かあっても、どうにかしてくれるだろう。ははは)

2. 所得税(日本・タイ)

タイに引っ越す前、藤沢税務署に相談へ行ったところ、「住民票が日本にないなら税金を日本に納める義務はないので、滞在国の税法にしたがって現地で納めてください」と言われた。かなりの質問を用意して臨んだにもかかわらず、これ以上聞くことがなくなり、「本当ですか?」を2回くらい繰り返し、質問時間5分で退散となった。

一方、タイでは、暦年の総滞在期間が180日以下であり、給与などの支払いが日本などの外国法人であるなどの要件を満たす場合、たとえ就労場所がタイであっても免税規定に該当するので課税対象ではないという情報を発見(つまり、タイに滞在する期間が半年以下で、日本のクライアントから日本の口座に報酬が振り込まれる場合などは課税されないということだろう)。先に書いたようにビザランしている人のほとんどは180日も滞在しないので、課税対象に当てはまらない人も多いよう。実際のところ、どうなんだろう。現地で就労ビザをもたないフリーランスが課税対象に該当するとして、日本の口座に報酬が振り込まれたところでタイはその金額をどうやって把握するのかなという疑問。

講演料や執筆料などは、支払い金額が100万円以下であれば10.21%(100万を超えると20.42%)が源泉徴収されるが、日本から住民票を抜いた非居住者については源泉徴収は必要ないとされている。ただし、デザイナー、ライター、翻訳家などに支払う報酬は著作権使用料として源泉徴収される場合あり。「解釈はケースバイケースですが、念のために源泉しておきましょう!」と(企業向けに)書いてあるウェブサイトがあった。非居住者に支払う使用料の源泉徴収は、税率20.42%(復興特別所得税込)らしい。これは支払額に関係なく、100万円以下であっても20.42%なのだろうか。だとしたら、要注意事項。

そのほか、源泉徴収が必要ない事例も細かく規定されているので、とりあえず先方の言うとおり作成している。私は今年、なんだかんだ帰国して、住民票を日本に戻す予定なので、全体的に日本にいたときと変わらない手続きになりそう。

そして、さらに細かく言うと、日本とタイは租税条約を結んでいるから、よくよく調べると何かしらあるらしい(さすがに条約は読まなかった)。

 

税金については、本当に税理士や会計士に相談したい。住民票を抜くといってやってきたけど、やっぱり年内に戻すわけだから、もう1度住民票ありバージョンのケースを聞きに税務署に行こうと思う。(聞いたら追記します)

タイの税法に詳しい日本人税理士にも相談したくて調べたけど、だいたいは法人がターゲットだから、個人の相談窓口は設けていない。もしくは、設けていたとしてもその窓口を見つけられない。

こういう専門的な情報ってどこで入手すればいいんだろうか……。

 

そのほか、国内のフリーランスであれば事業税と消費税の支払い義務があるが、海外ではどうでしょう。必要であれば納めてください(次回以降の宿題として、今回は投げやり)。

 

結論:タイでフリーランスとして働く人は、日本に住民票がある人は日本で納税する(詳細は帰国後に税務署で確認予定)。

住民票を抜いた場合、住民税、所得税の支払い、源泉徴収、確定申告は不要。ただし、住民税の支払い時期は1年ずれるので注意。また、源泉徴収は著作権使用料に関しては徴収の可能性あり。タイに対しては、滞在期間や報酬が発生した場所に応じて納税義務が発生する。

 

社会保険問題

日本の社会保険は、大きく分けて「労働保険」と「(狭義の)社会保険」に分かれている。労働保険は、労災保険と雇用保険。社会保険は、医療保険と年金保険。会社に勤めている人は、会社の担当者が手続きをしてくれるとして、フリーランスは自分で選択しなければいけない。

1. 労災保険

加入の義務なし。労災保険は、事業主が全額払っている。(フリーランスは雇用されていないので、労災関係なし)

会社が支払う法定福利費を見たことがあるけど、かなりのボリュームだった。人を雇うって、給料や賞与だけじゃなくて、本当にお金がかかる。福利厚生のお菓子やコーヒーだってどんどんなくなるし。

2. 雇用保険

日本の事業主のもとで継続して働かない限り、雇用保険の加入は継続されない。失業保険や再就職手当などの受給に関しては、受給要件として「4週に1度ハローワークで失業の認定を受ける」必要があるため、毎月帰国しない限りは受給できないので実質不可能。海外で再就職しても、再就職手当はもらえない。

私も藤沢に引っ越したときに失業保険と再就職手当の給付を受けたことがあるが、「この日の何時に来てください」とかなりピンポイントで指定された。「一時帰国に合わせてその日にハローワークへ行こう!」とか、そういう融通はきかない。

ただ、受給期間は通常1年なので、その期間内に帰国して就職活動を始めたら受給できるのかも。さらに、海外へ行く理由が配偶者の海外赴任に伴う同行であれば、受給期間を3年にまで延長できる特例がある(受給金額が増えるわけではない)。

私の場合、夫の海外赴任に伴う同行なので受給期間の延長はできたのだが、赴任期間の予定が約5年だったこともあり、受給権の放棄を行った(書類は夫の会社が用意してくれた)。

いろいろ書いたけど、雇用保険は雇用される従業員のための保険という位置付けなので、事業主とみなされるフリーランスは、基本的には雇用保険に加入することはできないらしい。

3. 医療保険(健康保険)

フリーランスだと国民健康保険に加入していると思うが、住民票を抜いたら、自分で民間の医療保険に入らなければいけない。もちろん入らなくてもいいんだろうけど、もしもの場合に備えて絶対に入った方がいい。最初に紹介した記事内で、望美さんはノルウェーの保険会社が出しているノマド向けの保険に加入しているとのこと。その商品は、アメリカのみ追加料金が必要だが、それ以外の国は日本も含めてカバーされるので、世界中を動き回れるらしい。便利で安心。その保険会社名は記事に書いています。

保険は医療保険に限らずいろいろあるので、調べてみてください。

4.社会保険

フリーランスの場合、20歳以上60歳未満の人は国民年金に加入していると思うが、住民票を抜いたら加入の義務はない。ただし、任意で加入を継続することはできる。任意加入のメリットは、将来の年金額に反映されること。でも、いろいろな人のブログを読んでいたら、「将来の年金に期待できないから任意加入はしませんでした」という人も多かった。任意加入で支払うお金を資産形成にまわす方がいいという考えらしい。

投資でいうと、住民票を抜いたら日本でやっていた積立投資信託の新規積立はできなくなった(それまでの積立分を保有することは可能)。年末に日本に帰国して住民票を戻したら、投資にも力を入れたい。

 

ということで、これが自分の経験や税務署での質問や本、ネットで調べた現時点での結果。もちろん解釈間違いや理解不足、誤解、法改正もあるだろうから、ご自身でもお調べください。それに、「フリーランス」という言葉を使ってきたけど、例えば開業して個人事業主になっていたらまた手続きが違うかもしれないし、そのあたり、調べたり聞いたり経験したりしたら追記します。

 

 

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イタリアで暮らす友人のこと

THE WAY vol.4 が公開されました。

今回取り上げたのは、イタリア在住の声楽家・木本真唯子さん。私の高校のクラスメイトです。

長崎県の田舎の高校に通っていた私にとって、クラスメイトが声楽家を目指していると知ったときの驚きったら。「ハイソ〜」という感じでした。(「ハイソ」はタイ語の先生の口癖です)

 

今でも覚えているのが、高校3年生の時のバス遠足。車内でマイクをまわし、クラスのカラオケ大会が始まったのだけど、揺れる車内で真唯子はマイクも使わずイタリア語の歌を歌い上げたのです。

松浦亜弥の「桃色片想い」に始まり、秋川雅史の「千の風になって」、福山雅治の「ミルクティー」ときて、まさかのイタリア語! え、これ料金発生しますか?レベルの感動でした。(ちなみに私はスピッツの「空も飛べるはず」を歌い、元合唱部の友人がハモってくれました)

 

彼女がイタリアに住んでいると知ったのは、今から3年以上前のこと。

それまでも彼女のコンサートを聴きに行ったりしていたのですが、いつの間にやらイタリアで音楽留学しておりました。

 

2017年の12月、私が新婚旅行でイタリア・ローマを旅行していたとき、「会えたらいいね」と言いつつ、真唯子はクラスがあるからもちろん会えないわけで……

 

でも、ローマに着いたときに真唯子からLINEがきて、ヨーロッパの観光情報とともに『夢見たものは』という彼女の歌声が届きました。

『夢見たものは』という曲は、作曲家の友人が結婚したときに作った曲らしく、その気遣いにローマのホテルで涙した思い出があります。

 

そんな彼女は今、イタリアで出会った優しいイタリア人の旦那さんとイタリア・トスカーナ地方にあるマッサという町で暮らしています。

旦那さんとの出会いは、日本語学校。真唯子が手伝いで参加したクラスに、彼が生徒としてやってきたのだそう。(私は、この時点で旦那さんが真唯子に一目惚れしたのだとふんでいる)

旦那さんは薬剤師なのですが、真唯子がイタリアで体調を崩した際、わざわざ薬を持ってきてくれたらしい。(絶対好きだよね。好きじゃなきゃ持っていかないよね)

 

そんなこんなで始まった2人の恋。

遠くの国へ行ってしまっては寂しいと、国際結婚に反対する両親 (in 長崎)を1年かけて説得し、昨年の2019年夏に結婚。おめでとう(涙)

 

イタリアの結婚式写真

 

THE WAYを書き始めてから、いつかは真唯子をとりあげたいと思っていたので叶ってよかったです。

記事内では、日本で働いていたときの葛藤、そこからイタリアへ飛び出したきっかけ、イタリア語習得のオススメ学習法、イタリア人あるあるなどを紹介しています。

 

しかも、流行りの「オンライン」(?)でピアニストとコラボして、石川啄木の『初恋』を歌ってくれました。その音源も添付しているので、ぜひ聴きながら読んで欲しいです。

 

www.womencanfly.co

どんな難題も解決する方法

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3月末に、同じコンドミニアム内の8階から4階に引っ越した。前の部屋は2人で住むには少し狭かったので、新居は広くなって最高ハッピー!

 

部屋のお世話をしてくれる不動産屋の担当者は、ナンシーさんという若いタイ人の女性で、いつも「thank you na ka」というように英語とタイ語をミックスして話す。

語尾に「カー(女性)」をつけると丁寧な言い方になるため、丁寧さを出したいときにタイ人は文章の最後に「カー」もしくは「カップ/クラップ(男性)」をつけるのだ。

 

先日参加した旦那の会社の食事会では、「乾杯カップ」と言っていてなんだかほっこり。私も「乾杯カ〜」使ってみよっと。

 

ナンシーさんはすごく仕事が丁寧で、いつも私たちのことを気にかけてくれる。Wi-Fiが2日に1回のペースで壊れたときも、嫌な顔ひとつせず対応してくれた。

 

しかし引っ越しのとき、優しいナンシーさんの表情が険しくなる事件が発生した。8階の部屋に備え付けられていた金庫の鍵を、私たちがなくしてしまったのだ。

 

私たちは金庫を一切使わなかったので、クローゼットの奥にしまい込んでいた。鍵もどこかにやってしまったのか、いくら探しても見つからない。どうにかこじ開けようにも頑丈な金庫なので開けられず(当たり前)、賠償するなら高くつくだろうと落ち込んでいた。

 

ところが、先日この難題はあっさり解決。

ナンシーさんが「何かが金庫の中にある気がする。きっと鍵だと思う」というマジカルイリュージョンなことを言い出したのだ。ある気がするって、どういう勘なのかわからないが、それはきっと鍵なのだと言う。

 

そういうわけで、鍵紛失事件はナンシーさんの「予感」で収束した。

 

そんなんで良いのだろうか(良いわけないよね)。

「そんな気がする」で収束させる手法、私もいつか使ってみよっと。

 

皆さまもぜひ。

 

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嘘やん。